知夫村: 歴史
古代の隠岐国知夫郡由良郷の地であり、延喜式神名帳の式内社として天佐志比古命神社がある。また、現在西ノ島にある由良比女神社は、かつて知夫里島にあったとする伝承がある。知夫村は、古代から一島一村で現代まで続いている。
『古事記』の国生み神話の3番目に「隠伎之三子島」が現れ、知夫村を含む隠岐諸島が登場している。知夫村で最も古い時代の人工遺物は、古海地区の姫宮神社脇遺跡で、縄文時代中期の土器の他、漁網用の石錘、木の実をつぶしたと思われる石皿や磨石など約4000年前の遺物が発見されている。また古海地区内では、刃物型の黒曜石も採集されている。
高津久古墳
仁夫湾に面した横穴墓群。二十六穴以上からなる。1977年(昭和52年)年8月の豪雨災害により仁夫地区海岸沿い西向きの斜面ががけ崩れを起こし、それにより三穴が露出、発見に至る。斜面の復旧工事ののち、翌1978年(昭和53年)5月から6月にかけて発掘調査が実施された。玄室の大きさは縦横2メートル四方、高さ1メートルの規模で、天井はアーチ型である。壁面が垂直で天井が平たいものもある。副葬品には玉類(勾玉、切子玉、丸玉など)70点、耳輪14点、鉄器(直刀、鏃、釘など)、土器などが出土している。玉類の石材についてはメノウ、碧玉が多くを占め、水晶、ガラス、ヒスイ製のものも出土する。ヒスイ製のうち数点は北陸産と考えられる。
奈良時代には郡名が確立され、天平時代の正税帳には「智夫郡」との表記がされている。
吾妻鏡には、大宝時代には既に牧畑が開始されていたと記述がある。
文覚が正治2年(1200年)に隠岐知夫里島に流罪となったという伝承があり、かつての同志である安藤帯刀に世話になったのちに、西ノ島の洞窟で修業を行い、没後は知夫里島に埋葬されたとされる。島根県隠岐郡西ノ島町に文覚が修行をした文覚窟、知夫村には文覚上人の墓がある。
元弘2年(1332年)に後醍醐天皇が隠岐配流の折、知夫村に滞在した。知夫村仁夫地区に上陸後、古海坊(現 松養寺)と仁夫里坊(現 願成寺)に宿泊した。天佐志比古命神社には、後醍醐天皇が参拝時に腰掛けて休んだとされる「後醍醐天皇お腰掛けの石」がある。来居港ターミナル付近の来居大島には後醍醐天皇が勤行を行ったとする法華経塚がある。法華経塚は中ノ島の後鳥羽上皇の墓所を訪問しようとした際に、西ノ島の文覚の岩屋の前で船が進まなくなったため、文覚の亡魂を鎮めるために来居大島にて勤行を行ったとする伝承に基づいている。
1904年(明治37年)5月1日 - 島根県隠岐国ニ於ケル町村ノ制度ニ関スル件の施行により、知夫郡知夫村が発足した。
1906年(明治39年)2月 - 失火により役場が全焼したため、村長の自宅を役場とした。
1917年(大正06年)4月 - 電話が開通した。
1926年(大正15年)9月 - 知夫村立病院が開設された(1930年11月に閉鎖された。
1935年(昭和10年)12月 - 知夫赤壁が名勝天然記念物に指定された。
1937年(昭和12年)3月 - 知夫村道古海線(大江ー古海)が完工した。
1937年(昭和12年)9月 - 知夫村道薄毛線が完工した。
1965年(昭和40年) - 赤ハゲ山に展望休憩所が完成した。
1967年(昭和42年)3月 - 赤ハゲ山牧道が完成した。
1969年(昭和44年)4月1日 - 所属が知夫郡から隠岐郡に変更された。
1970年(昭和45年) - 簡易水道普及率が100%になった。
1974年(昭和49年)11月 - 知夫電話局が開設(ダイヤル化)され、村内電話普及率が85%になった。
1975年(昭和50年) - 隠岐汽船来居取扱店が開設された。
1976年(昭和51年)6月 - 隠岐汽船航路客船が来居港に接岸した。
1982年(昭和57年)8月 - 知夫村芸術館が完成された。
1985年(昭和60年) - 赤壁への200メートルの遊歩道が完成した。
1994年(平成6年) - 知夫村小中学校合同校舎が完成した。
1995年(平成7年)7月 - ホテル「知夫の里」が完成しオープンした。
1996年(平成8年) - 赤ハゲ山展望台が完成した。
1999年(平成11年) - 仁夫里浜公園が完成した。
2000年(平成12年)4月 - ゴミ袋、ゴミ収集が有料化された。
2003年(平成15年) - 全地区でインターネットADSLの供用が開始された。
2004年(平成16年)6月 - お松橋が完成した。
2004年(平成16年)10月 - ヨコワ漁が開始した。
2006年(平成18年)1月 - 海士町を除いた島根県内の漁業協同組合が合併し、知夫漁業協同組合から漁業協同組合JFしまね浦郷支所知夫出張所となった。
2009年(平成21年)2月 - NHK連続テレビ小説『だんだん』で、松江市と知夫村が舞台となった。
2012年(平成24年) - 知夫村で島根県初の「ハマボウ」が発見された。
2018年(平成30年)- 知夫村図書館がオープンした。
2019年(平成31年)- 知夫村の人口増加率が全国一位の3.93パーセントになる。
2020年(令和2年)16日- 生コンクリート製造工場が完成した。
2020年(令和2年)5月16日-東京五輪の聖火リレーが行われた。